ご存知でしょうか。
あなたが聴き取れなかったとき、その理由はたったの2つしかありません。
その原因は、以下の2つです。
- 英語の音を知らないこと
- 何を言っているかを推測できないこと

しかしこれら2つをクリアすると、英語は嫌でも聴き取れます。
英語の音を知らないということは、英語を読むときに、英語の文字を知らないことと同じくらい、実はまずいのです。
ちょっと考えてみてください。英文を読んでいるときに、文字の解釈に労力を使っている暇はありませんよね。
それと同じで、音の解像に力を使う必要がないように、「音を知る」ことがまずは欠かせないのです。
これらのことを詳しくお話しする前に、絶対にしてはいけないことを書いていきますね。
早速いきます。あなたは以下のことをやっていないでしょうか。
- 1.ただ聞き流す
- 2.誤答部分は解答の英文をみただけで済ませる
もしやっていたとしても、これから正しい勉強法をしていけば大丈夫です。
でも、なぜ聞き流すのはNGなのでしょうか。

例えば、あなたが何かBGMを流している時のことを考えてみてください。
このとき、BGM自体を意識して聴こうとしていないはずです。
ノイズを聴いたとしても、ノイズに集中しないですよね。
ノイズをいくら流しても、町で車が通った音がしたとしても、それらの音はあなたの頭に残っていないことでしょう。
また、あなたが誰かと会話している時のことも考えてみてください。もしも、ちゃんと相手の話を聞いていなかったらどうでしょう。
音は入ってきているのに、「ごめん、今なんて言った?」ってなりますよね。
そう、「聴かない」限り、内容は「聴き取れない」のです。
それはリスニングも同じです。
もしもあなたが英語をただ聞き流しているのなら、それはBGMやノイズのような環境音が流れているのと変わらないのです。
だから、日本語の会話と同じように、まず英語も意識的に「聴こうとする」ことが大事です。
しかし、そうはいっても聴き取れないことは、もちろん誰しもあるでしょう。このときの対応こそがカギです。
では、なぜ聴き取れないときに、英語を解答で確認することはNGなのでしょうか。
先ほど、「聴き取れない」2つの理由を挙げましたね。これらをもう少しかみ砕くと、以下のようになります。
- 英語としての音が脳に関連づいていないから
- 日本語の会話でもあるような、瞬時の先の「推測」ができていないから
(「関連づけ」とは何かはこちらで説明しています。<2.【記憶の原理】記憶とは、〇〇で決まる>)
つまり、聴き取るのに必要な「英語の音」は、解答を見ただけでは脳に残らないのです。そして、リスニングに大事な「英語の音」が、知らないままになってしまうのです。
…これは一体、どういうことでしょうか。
例えば、こう考えてみてください。
あなたはI have got it.という箇所が聴きとれなかったとします。
そこの正解を確認して、「I have got it.って言ってたのか~」のように分かったとします。
しかしこのI have got it.を、あなたが「あいはぶごっといっと」という音として発音している、または認識していたらどうでしょう。
その場合、I have got it.が「あいはぶごっといっと」という音として流れない限り、聴きとれることはないのです。解答をみても、そこに書いてあるのは英語特有の音ではないのです。
そうではなく、I have got it.=「アイ(ヴ)ガ(ディ)」のように、実際の英語に近い音として、英語の音が脳内に定着させなければなりません。

この「音の知識」こそ、次に「音が聴こえる」条件です。
もしかしたらあなたも、「自分で正しく発音できない英文は聴き取れない」と聞いたことがあるかもしれません。それは裏を返すと、「発音できる≒音を知っている」、そして聴き取れるということなのです。
実際の英語は日本語よりも抑揚や強弱が強く、I’ve, can’t, Isn’t itなど、子音の微細な音やリエゾンも、ネイティブ話者になりきって完コピしていく必要があります。
そして簡単なものでも実際に使われるフレーズをネイティブばりに言えるようしたら、次はI have a pen.やI love you.のように、瞬時にフレーズに対して意味がイメージできる状態にしていくことも不可欠です。
実は、日本人が英語ができないとされる大きな理由のひとつは、こうしたネイティブになりきっての完コピを目指す姿勢や、そうした訓練の機会が少なすぎることにあります。
あなたもちょっと想像してみてください。
もしも一輪車に乗りたいとしたら、乗り方の解説を読むだけであったり、一輪車に乗る動画を見ていただけでは、乗れるようにはならないと思いませんか?
いくらスポーツの動画を見ていても、ただ見ることと実際にできることは全く違いますよね。
英語も同じです。
Thank you.のような超頻出の表現も、「さんきゅー」と言っていては伝わりません。ただ見ていても、発音できるようにはなりません。
しかも’th’の発音ひとつとっても、実際は簡単ではありませんし、聴き取りも容易ではありません。
しかし反対に、’th’の発音を極めれば、他の単語にでてくる’th’の音も含め、必ず聴き取れるようになります。
このように、日本語にない音のひとつひとつを頭にセットしていくことが、リスニング上達には絶対に必要です。
そのためには、実演あるのみです!
そうして英語の「音」を知り、Thank you.のように「実際の音→意味」がすぐ思い浮かぶフレーズを一つずつ積み上げていけば、英語は必ず「聴く・話す」ことができるようになります。
あなたがもしも目で見るだけであったり、なんとなくの発音をしていたりしたら、まずは今日から「本気の完コピ」を目指すようにしましょう!
さて、次はもうひとつの解決すべき点、「瞬時の推測」です。
「瞬時の予測」とはどのようなものでしょうか。
例えば、あなたの友人や親御さんとの会話や、スポーツ、囲碁、政治などの番組をみている時のことを、ちょっと思い出してみてください。
知らない単語が出てくることや、聴き取れないことも、ザラにありませんか?
しかも、聴き取れなくても、知らなくても、なんとなく予想はつきませんか?
実は、これは会話の流れで先の答えを、無意識に予測しながら聴いているからです。
以前、日本語には「絶対の流れ」が存在していて、それを前提に私たちは日本語が使えているという話をしました。(なぜ文法は絶対必要か―あの言語学者はこう言った)
ここでも、同じ例を取り上げてみます。
まず結論は、なんとなく予想がつくのは「日本語の絶対の流れ」が私たちにはセットされているからです。
例えば、あなたの友人が、以下のように言ったとします。
「昨日さぁ、映画行ったんだけどさー、めっちゃつまんなかったんだよねー」
このとき実は、あなたの頭の中では以下のような「予測」が働いています。
「昨日さぁ(どうした?)映画行ったんだけどさー(どうだった?だれと?)めっちゃつまんなかったんだよねー」

どうでしょう。実際の会話を思い出してみても、あなたもこの流れと予測に沿って、会話をしていることが分かるのではないでしょうか。
このように、私たちは先の予測をコンマ数秒で無意識に立てながら、実際は聴いているのです。
ではなぜこのような無意識の予測が働くのかというと、小さい時から日本語に触れて、培ってきた「慣れ」がセットされているからです。そして何に慣れているかというと、日本語の「当たり前の絶対の流れ」です。
この「流れ」があって初めて予測も立つし、知らない単語も推測できるのです。
この感覚は、英語でも非常に重要になるものです。
例えばあなたも、リスニングをする時の心構えとして、「予測しながら聴きなさい」と言われたことがあるかもしれません。
しかし実際に日本語と同様の推測ができるためには、前提として英語の「当たり前の絶対の流れ」に慣れている必要があります。
そしてその英語の流れとは、もうわかるでしょうか。
「SVO」などの5文型のことです。
「彼は」…ときたら、「どうする」…と構え、「何を」…と予測を立てるというような、英語特有の順に慣れる必要が大前提としてあるのです。
このような英語の大原則ともいえる、「当たり前の絶対の流れ」がきっちり入っていて初めて、英語においても瞬時の予測ができるようになるのです。
どうでしょう。5文型の本当の意味、意外だったでしょうか。
余談ですが、流れやルールをもとに予測を働かせているのは、実は英語に限った話ではありません。
例えば、歩道にいきなり車が現れたら…アナウンスなしに電車が着たら…突然目の前に誰かが現れたら…。
あなたもビックリしますよね。
このように、何の予測もないところにいきなり何かが現れた時、人間は対応などとてもできないものなのです。
予測不能な動きをする虫を見つけたら、対応に四苦八苦しますよね。
英語も同じです。必ず構えておく、推測ができるようになる必要があると肝に銘じておきましょう。
以上が、「音の知識」を入れ、「推測」が働く原則をインストールする必要がある理由でした。

では、どうすればこれらが実際にできるようになるのでしょうか。
実はこれら2つの条件は、ある手順を踏めば誰でも確実にクリアすることが可能です。
ひたすら英語を浴びてみたり、なんとなく解説を読んでいたりしても残念ながらリスニングは上達しませんが、数フレーズでもたった一つの習慣を取り入れれば、英語は嫌でも聴き取れるようになります。
2つの条件をクリアする、具体的な手順とは何でしょうか?
