中高生向けにまとめた「科目別勉強法」は、ある単元を、どのようなレベルからでも、どこの大学に受かるにも十分なレベルにするまでの、科目ごとのロードマップです。
これらの方法は、一つ極めれば、他の科目にも応用ができるものです。将来的な資格試験や新しく学びたいことにも活かせますし、どの科目であれ、やるべきことは共通して決まっているとも言えます。
さて、その「できる」までのプロセスでは、模試の活用には3つの大事な点があります。そのうち2つは、「ペースメーカー」と「日頃のインプットの確認と強化」です。
例えば英語であれば、「○○までにここまで単語/英文を覚える」、「覚えているか怪しい単語/英文のリストを確認する」などは有効です。文法の学習でも、模試を機に、日ごろの理解が怪しい部分を、先生やChatGPTに聞いてみるなどは一つの手です。あるいは、苦手な単元を再整理しておくなどもよいでしょう。
数学も、模試の前には「公式の確認をしておく」、簡単な問題集で計算問題のみを解いてみて、「ミスの傾向を把握しておく」などのように、模試はペースメーカーとして使えます。
さらには、実際に「解けた」場合、それは記憶を増強します。
というのも、記憶の研究のひとつでは、ひとたび覚えた文章を、しばらくして「再読する」グループと、「書き出す」グループに分けてデータを取った結果、「書き出す」グループの方が圧倒的に記憶に残ったそうです。
つまり、大学受験であれ、資格試験であれ、記憶の点では模試は受けた方が効果的です。問題の演習もまた、同様の理由で記憶にも良いと言えます。
一方、現代文では少し役割が異なります。現代文の場合、模試は準備ではなく、復習に全振りがよいです。現代文の勉強法でも強調しているように、現代文の成績アップにおいて、模試は極めて強力な勉強材料です。
なぜなら模試の記述の模範解答にこそ、現代文の力に必要なすべてが書き記されているからです。その現代文に必要な力とは何か、以下のページであなたも知っておいてくださいね!
さて、以上の2つの役割も大事ではあります。しかし、模試の活用に最大の役割を果たすのは、振り返りです。
これは、すべての世代のすべての学びに共通します。
間違えたものをそのままにしておいても、知らない間にいつかできるようになっていることは残念ながらありません。
正しく復習をしないと、他で似たような問題に出くわしても必ず同じように間違えます。これでは労力を使って、長時間模試を受けた意味がなくなってしまいます。
しかし、振り返ると言ってもそれも簡単ではありません。
記憶には、①「ゼロ知識→新知識」と②「誤知識→新知識」があるといいましたね。
特に、振り返りにおいては、①単に「知らなかった」ものではなく、英作文や現国の記述のように、②「誤った道筋の考え方」を正すのは、一筋縄ではいきません。
「バイアス」・「習慣」という人間本来の性質によって、「歴史は繰り返す・同じ過ちをくり返す・人は変われない」のは科学的には当然だからです。
【ケアレスミス・同じミス 対策】なぜ同じ間違いを繰り返す?脳の仕組みから「一生同じミス」を防ぐ鉄則
あなたは解答をみて、「○○なのか」と思うだけになっていませんか?
それだけだと、残念ながら「習慣」と「バイアス」通りに同じミスを繰り返してしまいます。
では、これらの壁はどのように超えればよいでしょうか。
英数国、どの科目に共通する模試の復習でのゴールは、
「模範解答を何も見ずに再現できる」ことです。
単純に知らなかった単語や文法事項、数学の解き方については、ゼロ知識から新知識にする原理で覚えれば十分です。
その場合の記憶の原理では、「関連付け」と「思い出す(忘却→想起)回数」を応用すれば大丈夫です。その際には、「音読する」「手で書く」などの実際の行動は、あまり必要のないものでしたね。
「見る」→「思い出す」、これが新規記憶事項の鉄則です。
では、「誤った関連付け」→「正しい関連付け」に対しては、どうすればよいでしょうか。
この場合には、「音読する」「実際に解法を書き写す」などを、脳と身体を連動させた形で行う必要があります。そうすると、その先のゴールである「何も見ずに頭でも実際にも再現できる」ことが可能になります。
(音読などの)行為自体に集中することなく、脳に働きかけながら行うための方法としては、以下の3ステップを必ず踏みましょう。
これはほとんどの人がやりませんし、合理的な方法を採るのも知識がないと難しいところですが、だからこそ大きな違いを生み出すところです。
各科目ごとの実際の手順をあなたも踏み、確実に「誤知識」を「正知識」に変えていきましょう!
